救急医の可能性

本日3月31日私の約4年に及ぶ臨床研究が認められ、横浜市立大学大学院医学研究科より博士号を授与しました。
研究分野は専門である救急医学ですが、論文内容は長崎県対馬固有種の毒ヘビであるツシママムシ咬傷に対する研究でした。とてもマニアックな研究内容でしたが、謎が多い希少毒ヘビ咬傷の臨床研究は世界初の研究だったこともあり、Toxiconという動植物の毒素に関する国際的なジャーナルに投稿されたのです。
まさに瓢箪から駒、棚から牡丹餅です。
とはいっても多くの苦労がありました。英語論文を2つ執筆すること、査読者とのやり取り、大学院のための英語試験などなど。
多くの試練を乗り越えてようやく形となった学位記は救急医9年間の大切な思い出となりました。
救急医が離島の毒ヘビなんかマニアックな研究して何になるんだ?そんな言葉は私の耳には届きません。
別にヘビの研究だけをやっていたわけではないし、
多少大袈裟かもしれませんが私が救急医として離島でも世界でも通用することを証明できたと思っているからです。
4月から開業医として新たな挑戦をします。
自分の信念を曲げずに、己の責務を全うしようと思うのです。

 

左:副院長  右:横浜市立大学救急医学教室 竹内一郎教授