ブログ
救急医の可能性

本日3月31日私の約4年に及ぶ臨床研究が認められ、横浜市立大学大学院医学研究科より博士号を授与しました。 研究分野は専門である救急医学ですが、論文内容は長崎県対馬固有種の毒ヘビであるツシママムシ咬傷に対する研究でした。とてもマニアックな研究内容でしたが、謎が多い希少毒ヘビ咬傷の臨床研究は世界初の研究だったこともあり、Toxiconという動植物の毒素に関する国際的なジャーナルに投稿されたのです。 まさに瓢箪から駒、棚から牡丹餅です。 とはいっても多くの苦労がありました。英語論文を2つ執筆すること、査読者とのやり取り、大学院のための英語試験などなど。 多くの試練を乗り越えてようやく形となった学位記は救急医9年間の大切な思い出となりました。 救急医が離島の毒ヘビなんかマニアックな研究して何になるんだ?そんな言葉は私の耳には届きません。 別にヘビの研究だけをやっていたわけではないし、 多少大袈裟かもしれませんが私が救急医として離島でも世界でも通用することを証明できたと思っているからです。 4月から開業医として新たな挑戦をします。 自分の信念を曲げずに、己の責務を全うしようと思うのです。  

Read more
ブログ
副院長のつぶやき

2020年に長崎の対馬という離島から横須賀に帰ってくると、憎き新型コロナウイルスが歓迎をしてくれました。私は横須賀共済病院で救急科医長として2年間勤務し、6つの波を全て超えてきました。 このウイルスが恐ろしいのは、子供や若年者にはほとんど重症化しないのに、高齢者・基礎疾患・生活習慣など様々なリスクを持つ人に対して致命的なダメージをもたらすことです。従って自然に国民の中でも温度差が生まれ、くだらない陰謀論などを真に受ける人も出てきます。 2年間コロナと向きあって改めて強く思うことが二つあります。 一つ目は健康を維持すること、体力をつけておくこと、未病予防が医療の鉄則であるということです。すでに複数の生活習慣病をお持ちの方は、決して遅くありません。自分の生活を見つめ直して生活習慣を変えてみましょう。 二つ目は死をタブー視してはいけないということです。日本人は欧米人に比べ死生観を語れる人が少ないと言われています。そのためか事実として日本で脳死者からの臓器提供が進まないし、海外では救急医療においても看取りや緩和医療は積極的に進められているのに、日本では圧倒的に遅れています。自分の生き方、死に方についての考えを家族や大切な人に話しておきましょう。 救急をやっていると、とても自分の家族にはしたくない無益で苦痛を伴う集中治療を患者さんにしていることがあります。その理由はご本人の意思が確認できないことと、家族が決断できない場合です。患者さんが元気な時に家族と話し合っていれば、もっと安らかに最後を迎えられたのでは?と思うことがコロナの波が押し寄せてくる度に思うわけです。 そして今はロシアによるウクライナ侵攻。本当に何が起こるかわからない時代です。 自分に今できることを精一杯やって、少しでも誰かのためになればと思うのです。

Read more
ブログ
お知らせ

2022年4月4日から院長次男(英人医師)が副院長に就任し二診察体制となります。月・火・水・土を担当します。また在宅診療を開設致しますので通院が困難になられた方は是非ご相談ください。

Read more