帰省で気づく、親の小さな変化
年末年始、横須賀から他の地域へ、他の地域から横須賀へと久しぶりに実家へ帰省し、親とゆっくり顔を合わせる時間を持つ方も多いのではないでしょうか。
「元気そうで安心した」
そう感じる一方で、ふとした瞬間に、今まで気づかなかった小さな変化に気づくことがあります。
「年のせいかな」で見過ごされやすい変化
例えば、こんなことはありませんか。
・以前より歩くのが遅くなった
・立ち上がるときに手すりを使うようになった
・同じ話を何度か繰り返す
・食事の量が減っている
・少し息切れしやすくなった
・表情が乏しく、外出が減っている
どれも一つひとつは大きな異変ではありません。
そのため多くの場合、「年のせいだろう」と受け止められます。
しかし、こうした小さな変化が重なることが、体調悪化や生活機能の低下につながることも少なくありません。
家族だからこそ気づけることがある
医療者が診察室で見る親御さんの姿と、家族が日常の中で見る姿は、決して同じではありません。
帰省という「普段と違う時間」だからこそ、
・一緒に食卓を囲む
・外を歩く
・何気ない会話をする
その中で初めて気づく変化があります。
それは、家族だからこそ気づける大切なサインです。
気づいたとき、どうすればいい?
▶大切なのは、すぐに結論を出そうとしないことです。
・つい注意や指摘が多くなってしまう
・できなくなったことを責める
・「病院に行った方がいい」と一方的に勧める
こうした関わりは、親御さんの不安や抵抗を強めてしまうことがあります。
まずは
・「最近どう?」
・「寒くなってきたけど体調はどう?」
と、さりげなく話を聞くことから始めてみてください。
年末年始は、相談のきっかけになる
年末年始は、医療機関が休診になることも多く、「今は様子を見るしかない」と思われがちです。
しかし、気づいたことを記録しておくこと、年明けに医師や医療スタッフに相談することは、親御さんのこれからの生活を守る大切な一歩になります。
必要に応じて、通院だけでなく、訪問診療や訪問看護といった選択肢があることも、知っておいていただければと思います。
親の変化に気づけたこと自体が、何より大切
・「何もできなかった」
・「その場では何も言えなかった」
そう感じる方もいるかもしれません。
しかし、気づけたこと自体が、すでに大切な関わりです。
帰省で過ごした時間は、親御さんにとっても、家族にとっても、これからを考えるための貴重な時間だったはずです。
私たち医療者は、その「気づき」を、安心につなげるお手伝いをしたいと考えています。