寒い時期に長引く咳 ― 風邪やインフルエンザ? それとも逆流性食道炎? ―
乾燥が厳しい今年の冬。横須賀市内では、インフルエンザの流行が一度落ち着いたものの、再び増加傾向がみられています。
久里浜横井クリニックの外来でも、「風邪やインフルエンザは治ったはずなのに、咳だけが続いている」というご相談が増えています。
実はその咳、感染症の後遺症ではなく、逆流性食道炎が関係している場合もあります。
今回は、患者さま向けに「長引く咳の見極めポイント」と「内視鏡検査をすすめる理由」をわかりやすくまとめました。
■ 長引く咳=すべて風邪やインフルエンザ、ではありません
一般的に、風邪やインフルエンザによる咳は1~2週間程度で徐々に軽くなることがほとんどです。
しかし、
・3週間以上咳が続く
・夜間や横になると咳が強くなる
・のどの違和感や声枯れを伴う
といった場合は、感染症以外の原因も考える必要があります。
■ 見極めポイント① 風邪・インフルエンザによる咳の特徴
・発熱、鼻水、のどの痛みなどが最初にあった
・痰(たん)がからむ
・日中に多く、時間とともに改善している
▶ 時間の経過とともに良くなるのが特徴です
■ 見極めポイント② 逆流性食道炎が関係する咳の特徴
逆流性食道炎とは、胃酸が食道へ逆流し、症状として問題になる状態を指します。
・胸やけ、胃もたれ、酸っぱいものが上がる感じ
・咳払いが多い、のどに何か詰まったような違和感
・夜間や早朝、横になると咳が出る
・食後や空腹時に悪化する
▶ 胃酸の刺激が、咳の原因になることがあります。
■ なぜ寒い時期に多いのでしょうか?
寒い時期は、前かがみの姿勢、食生活の乱れ、厚着やベルトによる腹部の圧迫などにより、胃酸が逆流しやすくなります。
その結果、咳として症状が現れることがあります。
■ 内視鏡検査をすすめる理由
長引く咳の原因として逆流性食道炎が疑われる場合、胃カメラ(内視鏡検査)は有効な選択肢の一つです。
・食道に炎症があるか
・逆流性食道炎の所見があるか
・他の病気が隠れていないか
を直接確認することができます。
原因を確認することで、適切な治療につながります。
■ こんな方は一度ご相談ください
・風邪薬や咳止めを飲んでも咳が止まらない
・夜間の咳で眠れない
・胸やけやのどの違和感がある
・毎年、寒い時期に咳が長引く
■ まとめ
寒い時期に長引く咳の原因は、風邪やインフルエンザだけでなく、逆流性食道炎が関係していることもあります。
「ただの咳」と自己判断せず、気になる症状があればお気軽にご相談ください。